長南 由香利さん [スムージーソムリエ](40代)
千葉市美浜区出身。我が子がアトピー性皮膚炎で生まれてきたことがきっかけで、体の内側から美しく健康になるために、「ナチュラルインナービューティー」を提唱、現在はスムージーソムリエとして活躍中。
高校生の時、千葉パルコで彼氏に指輪を買ってもらいました。
「スムージーソムリエ」として活躍している長南さん。その職業を表すようなナチュラルで明るく、優しい雰囲気が魅力的な女性です。千葉市に生まれ育った長南さんにとって、千葉パルコは多くの人と同じく、服を買ったり、デートをしたりといった、身近な遊び場であり、買い物の場所であったようです。長南さんの思春期には“コギャル”ブームが到来したこともあり、その時に流行していたファッションブランドが数多く並んだ千葉パルコには何度も足を運んだとのこと。
千葉パルコは、「千葉の原宿」だと思っていました。
「初めて来たのは、中学校の時に友だちと。当時、千葉パルコの隣にセントラルプラザというショッピングセンターがあって、そこと一緒に見に行ってみようかなという話になったんです。特に何を買うというわけではなかったと思います。中学生にとって、千葉パルコは“ちょっと大人の場所”だったんですよね。高校を卒業してからはかなりの頻度で、週2〜3回くらい来ていました。その時流行っていたファッションや雑貨を一番置いていたのが千葉パルコだったんです。千葉パルコは千葉の原宿みたいな感覚だったんですよね。その頃にちょうど、改装してムラサキスポーツや無印良品が入ったんですよ。どちらのショップにもよく行きましたね」
千葉パルコは1993年に大改装を終え、島村楽器・タワーレコード・ムラサキスポーツ・無印良品(2013年で営業終了)など、現在でも人気の高いショップが次々と営業を開始しています。それと前後して90年代中盤に“コギャル”ブームが到来。彼女たちの間では、ムラサキスポーツのショップバッグを持つのがオシャレだったのです。ちなみに、この世代は今は懐かしの(初代)たまごっち・アムラー世代でもあります。千葉パルコは常に流行に敏感な世代をキャッチしていたといえるでしょう。
高校生の時に、彼氏に指輪を買ってもらいました。
「最近来たのは、半年くらい前ですね。よく来た頃に比べて来る頻度は下がってしまいました。やっぱり、店舗の入れ替わりがあって好きなショップがなくなってしまったとか、世代的に合わなくなったからとか、そういったことが原因ですね。あ、でも地元の友だちと会うときは、未だにパルコかな。だからずっと身近っていうイメージはありますね。千葉パルコでの一番の思い出は、高校生の時、当時付き合っていた彼氏に、誕生日プレゼントに指輪を買ってもらったことです。その指輪は今はどこへ行ったのかわからないんですけど(笑)。千葉パルコにあるものは、高級すぎずカジュアルなものが多かったから、高校生でも買えたのかもしれないですね」
甘酸っぱい恋の思い出を披露してくれた長南さん。現在でも千葉パルコには、ジュエリーツツミを始めとするカジュアルさとファッション性を両立させたアクセサリーショップが軒を連ね、多くのカップルでにぎわっています。高校生の時に彼氏からのプレゼントをもらった経験があるなんて、うらやましいですね。
「え? なんで?」と思いました。
「千葉パルコが閉店するニュースは、Facebookで知ったんだと思います。そのニュースを見たときに『え? なんで?』って思いました。びっくりしましたね。そして寂しいです。最近はあまり来なくなってしまいましたが、やっぱり最後に買い物の思い出を作りたいですね。これから、ちょっとショップを見てみようと思います!」
おっとりした口調で、じっくりと懐かしむように記憶を思い出し、語っていた長南さん。長南さんの青春時代はコギャル世代真っ只中でしたが、他の方のお話と同様“千葉パルコが自分の青春時代のブームを捉えていた”という経験をされています。千葉パルコがいかに時代のニーズや空気を読み、勢いのあった世代の期待に応え続けてきたかの表れといえるのではないでしょうか。