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泉水知子さん [飲食店経営](40代)

千葉市出身。休日は日帰りの国内旅行へでかけたり、陶芸でオリジナルの食器を作ったりと、自分の趣味に対する時間の投資も惜しまない。現在は京成千葉中央駅のそばにあるビルの中で飲食店を経営している。

パルコは仕事の楽しさを教えてくれた場所。
そして今、生活の楽しさを教えてくれる場所。

洗練された大人の雰囲気が印象的な泉水知子さん。泉水さんが千葉パルコに初めて足を運んだのは中学生の頃。その後、千葉パルコで働き、大人になった今でも頻繁に買い物をするそうです。千葉パルコは泉水さんのような大人の女性にとって、どんな存在なのでしょうか。また、千葉パルコの閉店について「困る」という言葉を口にしていた泉水さん。その言葉から見えてきた、泉水さんと千葉パルコの関係とは。

千葉パルコは「千葉にある渋谷」でした。

「初めて千葉パルコに来た時は、親に連れられて来たんだと思います。自分で行きたいと思って行ったのはもう少し後で、中学生くらいの頃じゃないかな。その頃の私にとって、パルコといえば『すごくオシャレなところ』というイメージだったんですよ。だから、パルコが千葉にあるっていうのは『渋谷が千葉に来た!』って感じでした」

泉水さんが中学生の頃は、まだ千葉の中心市街地には若者の前衛的ファッションブランドを取り扱う店舗も少なかった頃。若者の中心地「渋谷」のようなイメージを持っていたという泉水さんは、高校を卒業後、憧れの場所へと人生の歩みを進めることに。

「実は、千葉パルコで働いていたこともあるんです。高校を卒業したら洋服屋さんで働こうと思って、就職して配属になったのが、当時おそらく5階にあったFLANDREが展開する20代向けのショップだったんです。その少し前に、世の中ではDCブランドブームがありました。DCブランドのショップで働くハウスマヌカンは、すごく人気のある職種でしたね。その流れを受けて、千葉パルコにもDCブランドのショップがたくさんあったんですよ。その時の千葉パルコは、活気があってすごく輝いていた印象があります」

今の若者には耳馴染みがないかもしれませんが、DCブランドは1980年代に日本で大流行したファッションブランドの総称で、「デザイナーズ&キャラクターズブランド」の略。そんな流行の真ん中に身を置くことを選んだ泉水さん。時代が流れた今日でも、ファッションに対する思い入れを強く感じます。

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千葉パルコが新社会人の私に教えてくれた、仕事の楽しさ。

「仕事はとっても楽しかったですよ。その時は『モノがよく売れた時代』だったというのもあったとは思いますが、結構売上がよかったんですよね。入社してすぐの頃に一人で店番を任されことがあったんです。一人で接客をして、結果、たくさんのアイテムを買っていただいたっていう経験ができました。新社会人であんな経験ができることはなかなかないでしょうね。あと、当時のショップ店員さんってみんなキャラが濃かったんですよ。店長は今でいうオネエキャラの人で(笑)。店長以外のみなさんも個性的な人ばかりで、記憶に残っています。休憩時間には千葉パルコ内にある色々なショップを見て、よく服を買っていましたね。その時に初めて奮発して買ったちょっといいコートは、つい最近まで持ってました。私、物持ちがいいんです(笑)。そんなに長い期間ではなかったんですが、社会人の最初の時期を千葉パルコで働けたのはいい思い出ですね」

現在、千葉市内で飲食店を経営するという人生を歩み続ける泉水さん。当時の仕事の経験は、今のワークスタイルにもしっかりと息づいているようです。

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オシャレで特別、だけど、身近でもある。

「千葉パルコは私にとって、子どものころは憧れの場所で、その後、働く場所となりました。今では日常的に化粧品や雑貨を買う場所です。振り返ってみると、自分でもびっくりするほど長く深く私の人生に関わっているんだなぁと思います。そういうこともあって、私にとって千葉パルコって、あまりに身近な存在なんですよ。今でも頻繁に足を運ぶ理由は、家から渋滞なく来られて、サクッと駐車できるっていう交通の面と、ふらっと来ても新しい発見があって、値段も手が届く、いつでも私にちょうどよくていいものがあるからという理由です。千葉パルコは私の人生や生活に、『あって当たり前』っていう感覚の場所なんですよね。だから、閉店になるって聞いた時は、まずびっくりしました。そして、寂しいというよりも『困る』っていう気持ちの方が強いんですよね。今後、どこで化粧品を買えばいいんだろう、なんて。うーん……やっぱり困りますね(笑)」

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千葉パルコについて「ちょっと特別」と「身近」という、一見相反するふたつのイメージを持ち合わせているということ。それは、中学生の頃から抱いていた、「オシャレで特別な場所」という概念と、千葉パルコという場所で「働くことの入り口に立った」という経験とが相まって、“人生の中心に存在していて当たり前”のような存在であることが如実に表れているのではないでしょうか。インタビュー中に、「困る」という言葉を何度も口にされていた泉水さん。今は新しいショップを探すよりも、そんな思い出深い千葉パルコで、思い切りショッピングを楽しみたいという雰囲気です。閉店までに泉水さんのオシャレなライフスタイルを彩る、素敵なアイテムがたくさんみつかるとよいですね。