櫻井いっけいさん ［ラジオDJ］（30代）

ラジオパーソナリティーとして活躍している櫻井いっけいさんは、オシャレでユーモアたっぷりの素敵な男性です。情報感度の高い櫻井さんにとって、千葉パルコは「オシャレ」と「カワイイ女の子」のイメージが強い、憧れの場所だったそうです。

オシャレな服とカワイイ女の子を求めて、週１で来てました。

「若い頃はほぼ毎週のように来ていました。初めて来たのは社会人になりたての、21歳の頃。20代の頃は週に１回は来ていましたね。それこそ、暇さえあればという感じで。なんでそんなに来ていたかというと、僕は千葉でも田舎の方の生まれなので、千葉市は都会なんですよ。その中でもとりわけ千葉パルコはオシャレなイメージ。ここに来れば何か出会いがあるかなとか、いいものが手に入るかなとか、そんな期待を抱いて毎週通っていましたね。当時好きだったのは、モード系の服。当時の千葉パルコにはそういうお店がたくさん揃っていたんですよ。今は名前が違うかもしれないんですけど、COMME ÇA DU MODE MEN（現在のCOMME ÇA MEN）っていうブランドが好きでしたね。ちょっと高級志向な男子や、オシャレな男子にはもってこいのショップでした。でも当時はあまりお金がなかったから、靴一足買うにしても勇気が要りましたね。頑張って買って履いて、『今日はいい女の子と出会えるかな〜？』っていう期待を抱いて、また千葉パルコへ行くという感じで（笑）」

青春時代は毎週のように千葉パルコに通っていたという櫻井さん。櫻井さんにとって、千葉パルコは人や物との新しい出会いが期待出来るキラキラした場所だったことが伺えます。

千葉パルコに来る女の子は「オシャレ」で「カワイイ」。

「なんで女の子の話ばっかりって思うかもしれませんね。でも、当時の僕にとって、『千葉パルコに来れば、オシャレでカワイイ女の子に間違いなく会える』っていうイメージが強烈にあったんです。千葉パルコの近くにナンパ通りという、ナンパのメッカになっている通りがありますよね。ナンパ通りを通ると千葉中央公園があって、千葉パルコがある。その３ヶ所が近いというのもあって、遊ぶといったら千葉パルコ、若い男女が集まる場所といえば千葉パルコだったんですよ。出会いですか？　何もなかったですね（笑）。毎週のように来てるから、覚えられちゃうんですよね。店員さんにも、千葉パルコによく遊びに来る女の子にも。『あの人、また来てる』と。でも、ちょっと面白い思い出があるんですよね。ある日、COMME ÇA DU MODE MENでストラップを買ったんですよ。6000円くらいかな。結構したんですけど、その日に逆ナンされたんです。『やっと春が来た！』と思ったんですよ。そしたら、その女の子が、『そのストラップ、素敵ですね。私にちょうだい』なんて言って、結局ストラップをとられちゃったんですよね。それが印象深くて。……よく考えたらすさまじいエピソードですね（笑）」

櫻井さんの千葉パルコでの淡くて苦い思い出から、当時から千葉パルコは若い男女にとって「千葉の中心」であったことが伺えます。当時から千葉パルコは「千葉銀座通り」に面しており、様々なショップが軒を連ねる千葉の中心地でした。

僕の「オシャレ」の大部分を作ってくれた、人生の教科書。

「去年の夏頃に、お付き合いしていた彼女と来ましたよ。その時は島村楽器に行きました。ブルースハープを始めようかなと思って、それを買いましたね。この年になっても、千葉パルコは僕に新たなきっかけというか、発見を与えてくれるんだなぁって思いました。僕は38歳だから、千葉パルコとほとんど同い年なんですよ。そんな理由もあって、感慨深いですね。閉店のニュースは、bayfmのニュースで知りました。『マジで!?』ってなりましたね。閉店するまでにもう一度来て、やっぱり買い物をしたいですね。僕がオシャレに目覚めて、初めて来た場所だし、僕の『オシャレ』の大部分を作ってくれた場所が千葉パルコなので」

千葉パルコと同年代で、千葉パルコからオシャレを学んだ櫻井さん。オシャレに全力投球していた櫻井さんのオシャレを形成し、櫻井さんが素敵な出会いを求めて青春時代を共に過ごした場所が千葉パルコなんですね。そして、人生を豊かにしてくれる「オシャレ」をおしえてくれる教科書でもあるということが、お話を通して伝わってきました。閉店までに新たな櫻井さんの「オシャレ」な発見が、たくさんあるといいですね。