田中章さん・田中あすかさん[飲食店経営](40代)
SME Recordsより2000年にメジャーデビューしたバンド・「ハイパービーム」のギタリスト。2002年より飲食産業に携わり、2008年に「BAR そらのかけら」をオープン。現在はオーナーを務める。
バンドをやるような男にとって、
「もう行くしかない」っていう場所。
革ジャンがお似合いの、ロックな雰囲気がスタイリッシュな田中章さん。カラフルでポップなファッションがお似合いの奥様・あすかさんと一緒にお話をしてくださいました。現在は千葉パルコの近くで飲食店を経営し、長年音楽をたしなんでいるというお二人にとって、島村楽器やタワーレコードを擁する千葉パルコは切っても切り離せない関係にあるようです。
バンド好きが好むような服は、千葉パルコにしかなかった。
「学生時代からバンドをやっていたんだけど、バンドをやるような男が買うような服ってなかなか売ってなかったんだよ。バンド男子が好むような服って、変わった柄とか形のものが多いから、仕入れてもあまり儲からないだろうに、って思ってたんだけど。
島村楽器? もう行くしかない(笑)。ちょっとピックを買うとか、弦を買うとか、昔から全部ここだった。レコード屋さんも千葉パルコにしかなかったね。だからこれからどうしようと。(奥様と)二人でも来たことはあるよ。来たことがあるというか、かなり多く来てるから、何をしに来たのかと聞かれると困るくらい。1週間くらい前にも二人で来たんだよ。誕生日プレゼントとかは千葉パルコで買うね」
学生時代からバンドマンだという田中さん。奥様のあすかさんも、フルートをたしなんでいるそうです。音楽が大好きなご夫婦にとって、千葉パルコにある島村楽器店やタワーレコードはなくてはならない存在で、今後どこに行けばいいのか困ってしまうとおっしゃっていたのが印象的でした。
あまりにも多く来てるから、デートといえるのかな?
「俺、すごいショッピング苦手なの。買い物って女性の特権だと思っていて。でもここだったら気軽に来れるんだよね。アスティー(奥様・あすかさん)が買いたいものがある時に俺がくっついて行って、島村楽器の近くになると俺がふっと寄って欲しいものを買う、っていう感じ。デートっていう感じではないなぁ。歩いて数分のところに『デート行こうぜ!』って言ったら怒られちゃうよ(笑)。 (あすかさん:でも、二人で来て買い物してっていうのは、端から見たらデートだよね。) そうかもね。あと、よくランチにも来るよね。崑崙飯店とか。最初に二人でご飯食べたのは、ヴィレッジヴァンガードだよね。あ、そういえば昔、ワインやシャンパンが売りのオシャレなバーが出店したでしょ。その時すっごい悔しくて。『オシャレにやれば、千葉パルコに出店できたんだ!』って(笑)」
千葉パルコが田中さんご夫婦にとって非常に身近な存在であることが伺えますね。何度もお二人で千葉パルコに行っては、絆を深め、素敵な思い出を作ってきたのだろうということが想像できます。ランチもショッピングも、千葉パルコで楽しめる、そんなかけがえのない存在が千葉パルコのように感じられます。
閉店までに、千葉パルコに千葉中のバンドマンを集めたい。
「千葉駅って形が特殊で、三角形をしてるんですよ。そのせいか、他の大きな駅によくあるように、商店街が隣接していない。だからか、俺は千葉駅よりも千葉中央公園と千葉パルコあたりが千葉の中心地だっていう感じがあるし、千葉に来たら千葉パルコの方まで来なきゃっていうイメージがあった。実際、千葉パルコがあって、その横に千葉銀座商店街があって、奥に中央銀座があって、富士見商店街やうちがある栄町商店街がある。要は、それぞれの商店街の起点の場所に千葉パルコが存在してるんだよ。千葉パルコは千葉のランドマーク的存在だから。そんな千葉パルコがなくなったら、みんな迷子になっちゃうよ、って思う。閉店までに千葉パルコの屋上に千葉のバンドマンを全員集めたいよね。そして屋上でイベントをやりたい。それはやらなきゃ、と。やることに意味があると思ってます」
いちユーザーとして、島村楽器やタワーレコードに特別の思い入れがある田中さん。また、千葉パルコ近郊で飲食店を営む経営者の視点から、千葉の商店街の活気という面を心配していたのが印象的でした。さらに、バンドマンとしてできることとして、閉店までに千葉パルコでバンドマンのイベントをするという構想も。年月が経つにつれて、立場や嗜好が変わっても、一人の人生に常に寄り添うことができる幅の広さとセンスを兼ね備えた場————千葉パルコはそんな場所といえるのではないでしょうか。